
オフィスや店舗のレイアウト変更を、営業を止めずに進めるコツは次の5つです。①採寸して新しい配置を先に決める ②ビルや施設の作業ルール(時間・搬入経路・届け出)を確かめる ③避難通路・電源の工事・地震対策など、専門の確認が要る所を切り分ける ④作業は休業日や営業時間外に、区画ごとに行う ⑤古い什器や段ボールの出し先を先に決める。この記事では、作業日から逆算した段取りと、什器の組み立てを安全に進めるポイント、事業所ならではのごみのルールを船橋市の例で整理します。
オフィスのレイアウト変更の段取り|作業日から逆算する
レイアウト変更は、当日の作業よりも、その前の確認で決まります。作業日から逆算した流れの一例です。
※スマートフォンでは表を横にスクロールしてご覧ください。
| 時期の目安 | やること | 確認する相手 |
|---|---|---|
| 1か月前〜 | 変える目的を決め、図面に寸法を書き込んで新しい配置を考える | 社内・現場のスタッフ |
| 2〜3週間前 | 作業できる時間帯、搬入経路、養生、届け出の要否を確かめる | ビルの管理会社・施設の運営者 |
| 2〜3週間前 | コンセント・LAN・電話の移設が要るかを確かめる | 電気工事店・通信の業者・管理会社 |
| 2週間前 | 新しい什器の納品日を合わせ、古い什器や梱包材の出し先を決める | 販売店・許可業者など |
| 1週間前 | 作業日と人数を決め、お客様や取引先に案内する | 社内・作業を頼む先 |
| 当日 | 区画ごとに移動・組み立て・固定。通路と防火戸の前は空けておく | 現場の責任者 |
| 次の営業日まで | 動線・避難経路・機器の動きを確かめる | 現場の責任者 |
※時期はこの記事での目安です。規模やビルのルールによって前後します。
▶ 営業を止めないための工夫
- 作業は休業日や営業時間外にまとめ、営業中は手を付けない区画を決めておく。
- 一度に全部を動かさず、区画ごとに「動かす→組み立てる→片付ける」を終わらせてから次へ進む。
- レジ・受付・電話など止められない場所は、仮の置き場所を先に決めておく。
- 新しい什器は、組み立てる場所と段ボールの置き場所を先に決め、通路をふさがないようにする。組み立てで出る段ボールや梱包材の出し先も、下の「事業系ごみ」の表を見て作業前に決めておく。
オフィス・店舗のレイアウト変更の前に確かめたい4つのこと
1. 採寸と搬入経路
置き場所の寸法だけでなく、エレベーターの大きさ、ドアの幅、階段の曲がり角まで測っておきましょう。組み立て済みの大きな什器は通れないこともあるため、置く場所の近くで組み立てる段取りにしておくと安心です。
2. 避難通路と防火戸の前をふさがない
消防法第8条の2の4は、事業場や百貨店、飲食店などのうち政令で定める建物(防火対象物)について、その「管理について権原を有する者」(管理権原者)に、次の2つを義務づけています。1つは、廊下・階段・避難口など避難に必要な場所に、避難の邪魔になる物が放置されたり、みだりに置かれたりしないよう管理すること。もう1つは、防火戸が閉まるのを妨げる物が置かれないよう管理することです。
誰が管理権原者に当たるかは、建物や契約によって違います。東京消防庁は、防火管理の説明の中で、管理権原者の例に建物の所有者のほか「テナントの賃借人」を挙げ、貸しビルなどで所有者が実質的に管理していないテナント部分については、賃借人がその部分の管理権原者になると説明しています。テナントとして入居している場合も、自社の区画の通路や防火戸の前をふさがないようにしたうえで、ビル全体のルールを管理会社に確かめておきましょう。消火器や誘導灯の前、天井の感知器やスプリンクラーの近くをふさぐ配置になっていないかも、管理会社や消防署に確かめると安心です。天井まで届く間仕切りを新しく立てるときも、管理会社や消防署に先に相談してください。棚を増やした結果、通路や防火戸の前に段ボールや物が置かれたままになっていないか、作業のあとに忘れずに確かめてください。
3. コンセント・LANの移設は専門の業者へ
机の位置が変わると、コンセントやLANの位置も変えたくなります。電気工事士法第3条は、一部の軽微な作業などを除き、電気工事の作業に従事できる人を、電気工事士などの資格を持つ人に限っています(建物の電気設備の種類によって、必要な資格が変わります)。コンセントの増設や移設は電気工事店に、LANや電話の配線は通信の業者やビルの管理会社に相談しましょう。テナントビルでは、工事の前に管理会社への届け出や承認が要ることもあります。飲食店で厨房機器やガスの機器、排気ダクト、水まわりを動かすときは、ガス会社や設備業者、ビルの管理会社に先に相談してください。厨房の配置を変えるときは、保健所や消防署にも事前に相談しておくと安心です。
4. 背の高い棚・キャビネットの地震対策
東京消防庁は、東日本大震災のあとに都内の中高層建物のオフィスで行ったアンケートで、家具類の転倒・落下・移動が起きたと答えたオフィスが20%あったと紹介しています。また、東京都内の事業所は、東京都震災対策条例にもとづいて事業所防災計画を作ることになっており、家具の転倒防止はその計画に定める事項とされています。千葉県内の事務所や店舗でも、配置を変えるときは、背の高い棚やキャビネットの固定をあわせて見直しておくと安心です。壁や床に穴を開ける固定は、事前にビルの管理会社や貸主に確かめてください。
什器の組み立てを安全に進めるコツ
▶ 什器の組み立ては、届いたら部品と説明書を先に確かめる
作業日の当日になって箱を開けたら部品が足りなかった、というのはよくある時間のロスです。納品されたら、作業日より前に箱を開けて、部品の数と説明書を確かめておきましょう。
▶ 重い什器は2人以上で
社員の方が自分たちで運ぶときは、厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」が目安になります。指針は、満18歳以上の男性が人力だけで扱う物の重さを「体重のおおむね40%以下となるように努めること」とし、女性はさらにその60%位までとしています。これを超える重さの物は、身長差の少ない2人以上で扱うよう求めています(いずれも事業者が努める目安です)。指針は、重さの目安を守るだけでなく、運ぶ回数なども考え、台車などの道具で人の負担を減らすことを原則としています。また、18歳未満の人に重い物を扱わせる業務には、年少者労働基準規則で、年齢・性別と、断続して行う作業か続けて行う作業かによって上限が決まっています。無理をせず、台車を使い、2人以上で持つことを基本にしましょう。
▶ 置いたあとは、水平とキャスターのロックを
設置したら、がたつきがないか、扉や引き出しがきちんと閉まるかを確かめます。キャスター付きのワゴンや台は、ロックを掛けておきましょう。
古い什器・段ボールは「事業系ごみ」|船橋市のルール
レイアウト変更では、古い什器や梱包の段ボール、発泡スチロールがまとまって出ます。ここで注意したいのが、事業所から出るごみは家庭のごみと扱いが違うことです。船橋市は「家庭系ごみは、市が収集・処理していますが、事業系活動にともなって出るごみは、市では収集していません。」とし、「事業系ごみは、清掃工場に自己搬入するか(一般廃棄物の場合)、許可業者と委託契約してください。」と案内しています。市のパンフレットでは、少量であっても、事業活動で出たごみは家庭系ごみの収集ステーションには出せないとされています。店舗兼住宅や自宅兼事務所でも、仕事で出たごみ(段ボールなどを含む)は、家庭から出るごみと区別して処理する必要があります。
※スマートフォンでは表を横にスクロールしてご覧ください。
| 出るものの例 | 市のパンフレットでの扱い | 出し先 |
|---|---|---|
| 木製の家具・机・椅子 | 事業系一般廃棄物(粗大ごみ) | 一般廃棄物の許可業者に委託、または清掃工場へ自己搬入 |
| 金属製の椅子、金属やプラスチック製のラックなど | 産業廃棄物 | 産業廃棄物の許可業者に委託 |
| 事業で出た発泡スチロール | 産業廃棄物 | 産業廃棄物の許可業者に委託 |
| きれいな段ボール | 有価物 | 古紙回収業者など |
| 事業で使っていた家庭用のエアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機など | 家電リサイクル法の対象 | 販売店に引き取り(有料)を依頼。販売店が分からない場合は家電リサイクル券センターに問い合わせ |
| 事業所のパソコン | メーカーなどによる回収 | パソコンメーカー、または一般社団法人パソコン3R推進協会に問い合わせ |
※船橋市「事業系ごみの適正処理パンフレット」より。パンフレットには「業種によっては、産業廃棄物に該当する場合があります。」とあります。木と金属を組み合わせた什器など、区分に迷うものは市に確かめましょう。
⚠ 注意
許可業者に委託するときは、事業系一般廃棄物は一般廃棄物収集運搬業の許可業者と、産業廃棄物は産業廃棄物収集運搬業・処分業の許可業者と、それぞれ委託契約が必要です。2つを分けずにまとめて委託すると委託基準違反になると、市のパンフレットは注意しています。事業系一般廃棄物の処理は有料で、清掃工場へ自分で持ち込むときは、ごみの出た場所が分かるもの(社員証・名刺など)を持参します。持ち込みの詳しい手順は、市の自己搬入の案内で確かめてください。事業所のごみを清掃工場などへ運べるのは、事業者ご自身か、許可を持つ業者です。
区分に迷うときは、船橋市の廃棄物指導課(047-436-3810)に確かめましょう。船橋市以外の事業所は、所在地の市区町村のルールを確認してください。
古い什器をどう出すかは、作業日より前に決めておく必要があります。出し先が決まらないまま作業日を迎えると、外した什器の置き場所がなくなり、通路をふさぐ原因にもなります。
店舗・オフィスのレイアウト変更で業者を探すなら|便利屋ファーストの対応範囲
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- 什器の組み立て・設置、レイアウト変更に伴う什器や備品の移動。
- 作業の量によっては、人数を増やして対応することもできます(荷物の運搬のページでご案内しています)。
- 作業の時間帯は、荷物の運搬のページのとおり基本的には日中が中心です。夜間や早朝はご希望があれば対応できる場合もあるため、まずはご相談ください。
- 壁や床を傷つけないよう、養生や丁寧な作業を心がけています。損害保険にも加入しています。
コンセントの増設などの電気工事やLANの配線、古い什器の処分先や運搬については、上で書いたとおり、それぞれの専門の業者や許可業者にご相談ください。ご家庭の家具の組み立ては、通販家具の組み立て代行を千葉の便利屋に頼む|開梱から設置までで詳しく紹介しています。
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